パラグアイ中央銀行の2026年1〜7月統計では、登録輸出のうちブラジル向けが19億9,510万米ドルで25.3%、登録輸入ではブラジルからが23億9,190万米ドルで21.3%を占めました。
この二つは母集団が違うため、単純に差し引いて二国間収支として読むことはできません。重要なのは、ブラジルが販売市場と調達先の双方で大きな位置を占めるということです。企業には、どの部材をどこから調達し、どの工程をパラグアイ側で行い、どの市場へ販売するのかという供給網全体の設計が必要です。
貿易、マキラ、物流を『一つの供給網』として読めるか。


パラグアイ中央銀行の2026年1〜7月統計では、登録輸出のうちブラジル向けが19億9,510万米ドルで25.3%、登録輸入ではブラジルからが23億9,190万米ドルで21.3%を占めました。
この二つは母集団が違うため、単純に差し引いて二国間収支として読むことはできません。重要なのは、ブラジルが販売市場と調達先の双方で大きな位置を占めるということです。企業には、どの部材をどこから調達し、どの工程をパラグアイ側で行い、どの市場へ販売するのかという供給網全体の設計が必要です。
2026年1〜7月のマキラ輸出は8億5,870万米ドルで、前年同期比32.1%増でした。仕向地ではブラジルが61.4%を占めています。
61.4%はパラグアイ全輸出に占めるブラジル比率ではなく、マキラ輸出の仕向地構成です。マキラは事業を自動的に成功させる仕組みではありません。顧客、原材料、工程、物流、人材、品質、原産地などを組み合わせて採算が成立するかを確認する必要があります。
2025年のパラグアイ・ブラジル博覧会では約1,000社が参加し、2,836件の商談が行われ、4億2,080万米ドルの商談意向が報告されました。この金額は契約済み売上や実行済み投資ではありません。
2026年に見るべきなのは商談件数だけではなく、製造、設備、デジタル化、産業技術、サービスに関する接点が、その後の見積、技術検討、現地視察、契約、継続供給へ進むかです。確定出展企業、商談会の参加企業構成、日別日程は更新時に最新情報を再確認します。
アルト・パラナ、プレシデンテ・フランコ、ブラジル側のフォス・ド・イグアスを含む国境地域では、物流条件も変化しています。統合橋は2025年12月20日に公式に車両通行を開始し、2026年8月3日から運用範囲が拡張されました。
ただし、新しい橋の運用から物流コスト低下や通関時間短縮を自動的に導くことはできません。企業ごとに実際の利用条件を確認する必要があります。

工場、部材、トラック、通関、倉庫、働く人の時間までつながって初めて供給網になります。国境に近いことより、工程をどう組むかが大切です。
パラグアイ・インサイトが本稿で『産業統合』と呼ぶのは、両国の産業がすでに一体化したという意味ではありません。ブラジルを販売市場、調達先、取引相手として捉え、パラグアイ側の製造、マキラ、物流、制度を組み合わせる余地があるという分析上の枠組みです。
実際の最適解は、製品、工程、原産地、顧客、物流、税務、許認可、品質、人材によって変わります。制度上のメリットと実際の運用は分けて検証する必要があります。
日本企業にとっては、パラグアイで生産してブラジルを含む域内市場へ供給する、ブラジルから設備・部材を調達してパラグアイ側で付加価値を加える、あるいは両国企業へ設備、産業技術、ソフトウェア、物流、専門サービスを提供するといった複数の入口が考えられます。
いずれも市場規模や収益性を保証するものではありません。イベントでの接点の後に、需要、価格、技術仕様、契約、物流、税務、制度適用まで確認し、実際の取引構造へ落とし込む必要があります。

『ブラジルに売る』だけで考えず、調達・生産・販売・保守までのどこをパラグアイ側に置くかを描くと、企業ごとの入口が見えてきます。
ブラジルは登録輸出、登録輸入、マキラ輸出のそれぞれで大きな位置を占めています。母集団は異なりますが、パラグアイの商流と輸出型製造に深く関わっていることは確認できます。次に問われるのは、この接続を具体的な工程、契約、継続取引へ変えられるかです。

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