2025年のマキラ制度法(法律第7,547/2025号)と2026年の政令第5,714/2026号によって、マキラ制度の枠組みが更新されました。パラグアイ・インサイトでは、この制度更新を編集上『マキラ2.0』と呼びます。これは法律の正式名称ではありません。
法律と政令が存在しても、製品、工程、輸入原材料、輸出先、契約形態によって適用条件は変わります。本稿は制度と産業動向を整理するもので、個別企業の税務・法務判断を行うものではありません。
制度改正だけでは製造拠点は生まれない。輸出・顧客・物流・人材まで含めて事業が回るかを見る。


2025年のマキラ制度法(法律第7,547/2025号)と2026年の政令第5,714/2026号によって、マキラ制度の枠組みが更新されました。パラグアイ・インサイトでは、この制度更新を編集上『マキラ2.0』と呼びます。これは法律の正式名称ではありません。
法律と政令が存在しても、製品、工程、輸入原材料、輸出先、契約形態によって適用条件は変わります。本稿は制度と産業動向を整理するもので、個別企業の税務・法務判断を行うものではありません。
2026年1〜7月のマキラ輸出は8億5,870万米ドルで、前年同期比32.1%増でした。ブラジルは仕向地の61.4%を占めています。
産業商業省は2026年5月時点で3万5,357人の直接雇用を報告し、承認済みマキラ企業の92%がアルト・パラナ、セントラル、首都、アマンバイの4地域に集中するとしています。92%はアルト・パラナ単独の数字ではありません。
産業商業省のパラグアイ・ビジネス・ウィーク2026発表には、アルト・パラナが国内マキラ産業の45%を集中させるとの説明があります。しかし、企業数、承認プログラム、雇用、輸出額など、母数が何を指すかを原表で確認できるまで主要数値として使用しません。
地域の重要性は、確認済みのマキラ輸出、ブラジル接続、4地域への企業集中、国境物流など複数の材料から説明します。
マキラ輸出の61.4%がブラジル向けだったことは、ブラジルが輸出型製造の主要な仕向先であることを示します。ただし、顧客契約、製品仕様、原材料、輸送、品質、原産地、通関、為替、価格条件まで設計しなければ事業にはなりません。
ブラジル側に既存顧客や販売網を持つ企業、ブラジル企業と工程を分担できる企業にとっては、どの工程をパラグアイ側へ置くかを検討する余地があります。

部材が届くか、働く人を確保できるか、品質を守れるか、国境を越えて納期どおり届けられるか。制度の外側にある現場条件も同じくらい重要です。
アルト・パラナではマキラ制度だけでなく、ブラジル国境、輸送ルート、通関、部材供給、労働力、電力などを合わせて検討する必要があります。統合橋の運用拡張や制度更新から、物流コストや利益率の改善幅を自動的に推定することはできません。
マキラ制度の価値は、『どの工程をどこに置くか』という企業の供給網設計の中で決まります。
日本企業には、既存のブラジル顧客へ供給する製品の一部工程をパラグアイ側へ置く、ブラジルから設備・部材を調達してパラグアイで付加価値を加える、マキラ企業へ設備、品質管理技術、産業ソフトウェア、物流、エンジニアリングを提供するといった視点があります。
これらは統計と制度構造から導く事業仮説です。顧客の確度、調達網、現地パートナー、人材、品質要求、保守、資金回収まで含めて事業計画を検証する必要があります。

『マキラを使えるか』より先に、誰に何を売り、どの工程をパラグアイで行うのかを決める。その後で制度が合うかを確認する順序が大切です。
制度更新の時期にマキラ輸出も拡大していますが、同時に起きたことだけで制度改正が輸出増の原因だとは言えません。見るべきは、企業がどの市場へ売り、どの工程をパラグアイへ置き、どのような供給網を組み、継続事業として成立させているかです。

新しい橋ができたら、物流は自動的に速く安くなるの?
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