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ISSUE 010 · SEO RESEARCH

10MW・100MW・1GW

パラグアイAI戦略は、どれだけの電力を必要とするのか

AI計算能力のMWと、電力系統から必要になるMWは同じ意味ではありません。政府が示す10MW・100MW・最大1GWの段階構想と、1GW段階に関連する約1.5GWの電力需要、ANDEの2043年需要予測を分けて整理します。

最初に結論

公開一次資料から安全に言えるのは、10MWは第一段階の計算能力、100MWは成功後の拡張構想、最大1GWは長期ビジョンであることです。MITICは1GW段階について関連電力需要を約1.5GWと説明しています。一方、10MWや100MW段階の実際の系統需要を単純比例で推計する根拠は、公開資料では確認できません。

KEY NUMBERS

比較する前に、数字の意味を分ける

10 MW計算能力第一段階の検証対象
100 MW計算能力パイロット成功後の拡張構想
最大1 GW計算能力長期hyperscaleビジョン
約1.5 GW関連電力需要MITICが1GW段階について説明
01 · COMPUTE MW ≠ GRID MW

「10MWの計算能力」と「10MWの電力消費」は同じ数字ではない

台湾外交部とMITICは、第一段階を約10MWの計算能力として説明しています。ここでいうMWはプロジェクトのCompute規模を示す表現として使われており、その数字をそのまま施設全体の系統受電量と読み替えるべきではありません。

実際の電力需要にはIT機器だけでなく、冷却、電源変換、ネットワーク、照明、補助設備などが関わります。ただし、今回の公開一次資料には10MW段階と100MW段階の総受電量を確定できる十分な技術仕様がありません。PARAGUAY INSIGHTは未公表のPUEや設備効率を仮定して数字を埋めません。

02 · THREE STAGES

10MW、100MW、最大1GWは同じ確度の計画ではない

台湾外交部は、まず可行性・デューデリジェンスを行い、約10MWの試験段階で技術・運用・商業パラメータを検証すると説明しています。成功後に、民間投資家や国際パートナーを含む投資手段を通じて100MWへ拡張し、最終的に最大1GWのhyperscale施設を長期目標としています。

したがって、最大1GWを現在の確定需要として扱うのは適切ではありません。現時点で最も実行に近いのは10MWの検証段階であり、100MWと最大1GWは前段階の成功や追加条件に依存します。

03 · THE 1.5 GW FIGURE

MITICは1GWの計算能力に対し、関連電力需要を約1.5GWと説明

MITICは2026年5月、第三段階が最大1GWの計算能力に達する場合、関連するエネルギー需要は約1.5GWになると説明しました。これは今回の一次資料で、Compute規模と関連電力需要を結びつけた最も明示的な数字です。

ただし、この1.5倍という比率を10MWや100MWへ機械的に外挿し、15MWや150MWの受電量だと断定するのは避けるべきです。各段階の設備構成、Cooling、冗長性、効率、運用条件が公表されていないためです。

04 · ANDE 2043

ANDEの2043年最大需要予測は10,094〜15,072MW

ANDEのPlan Maestro de Generación 2024–2043は、社会経済条件と新規需要の組み合わせに応じて複数シナリオを示しています。2043年の最大需要は10,094MW、11,009MW、14,156MW、15,072MWの4水準です。

ANDEは発電拡張計画の分析で、より厳しい『Tendencial + Nuevas Demandas potenciales』のシナリオを使用しています。重要なのは、これらが全国のピーク需要予測であり、Data Center向けに直ちに利用可能な余剰容量を意味する数字ではないことです。

05 · SCALE COMPARISON

1.5GWは2043年最大需要レンジの約10〜15%に相当する

PARAGUAY INSIGHTが規模感を把握するために単純比較すると、1,500MWはANDEの2043年最大需要予測10,094〜15,072MWの約9.95〜14.86%、概ね10〜15%に相当します。

これはANDEが『AIが2043年需要の10〜15%を占める』と予測したものではありません。MITICが示した1GW段階の関連電力需要と、ANDEが別目的で作成した全国需要予測を比較した編集部計算です。時点・定義・用途が異なるため、投資判断では系統接続地点や時期を別途確認する必要があります。

06 · WHAT INVESTORS SHOULD ASK

本当に重要なのは、国全体の発電量よりSite-specificな接続条件

大規模Data Centerが必要とするのは、国全体に電気があるという事実だけではありません。予定地で必要な容量をいつ接続できるか、どの変電所・送電線から供給するか、N+1等の冗長性をどう確保するか、長期契約条件は何かが実行条件になります。

ANDEは500kV Yguazú–Valenzuela線や第二の500kV Itaipú–Villa Hayes線など、送電網の拡張・近代化を進めています。しかし、Yguazú Digitalの各段階に対する専用接続容量、工期、料金条件を包括的に示す公開資料は、現時点では十分ではありません。ここは今後追跡すべきSource Gapです。

PARAGUAY INSIGHTの計算方法

1,500MW ÷ 15,072MW = 約9.95%、1,500MW ÷ 10,094MW = 約14.86%。表示では約10〜15%に丸めています。これは規模比較であり、ANDEによるAI需要予測ではありません。

ISSUE 010 · TOPIC CLUSTER

次に読む:Yguazú Digitalの確定事項

電力規模の前提を確認したら、プロジェクト自体について何が確定し、何がまだ構想なのかを整理します。

Yguazú Digital解説を読む

なぜパラグアイがData Center候補地として注目されるのか →
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